決裁とは?承認や稟議など類似用語との関連性や違いまで詳細解説!

決裁とは?稟議や承認などとの関連性と違い、電子化のメリットについて徹底解説!
稟議投稿バナー

迅速な決裁を可能にする稟議プロセスのDX革新
効率的な業務進行をサポート!

はじめに

決裁とは、組織内で重要な意思決定を行うプロセスのことを指します。具体的には、申請や起案内容に対して、最終的な許可(合意)または不許可(却下)の判断を下すことを意味します。このプロセスは、予算の承認、プロジェクトの開始、新製品の導入など、さまざまなビジネス活動において不可欠な役割を果たします。この記事では、決裁の基本的な概念からプロセス、紙の決裁のデメリット、電子決裁のメリット、さらにワークフローシステムを活用した決裁について詳しく解説します。

決裁とは?

決裁の定義

決裁とは、組織内で重要な意思決定を行う最終的なプロセスのことを指します。具体的には、提案や申請に対して最終的な承認を与える行為を決裁と呼び、多くの場合、経営層や上級管理職によって行われます。決裁は、組織の戦略や方針に従って、重要な決定が迅速かつ適切に行われることを保証するための仕組みです。これにより、組織全体が一致協力して目標に向かうことが可能となります。

決裁の重要性

決裁の重要性は、組織内の意思決定を迅速かつ適切に行うことにあります。適切な決裁プロセスを通じて、組織はリソースを最適に配分し、リスクを管理し、ビジネスのパフォーマンスを向上させることができます。決裁は、透明性と責任を確保し、全ての関係者が意思決定のプロセスに参加することで、組織の一体感と信頼性を高める役割も果たします。

決裁者と決裁権

決裁者とは、企業内で決裁権を持ち、特定の提案や計画を承認する権限を持つ人物を指します。決裁者の役割は、提案内容を評価し、企業の方針や目標に照らしてその適否を判断することです。決裁権とは、提案や計画に対して承認・拒否の決定を下す権限を指します。決裁権は企業の階層構造に基づいており、権限の範囲は職位や役職によって異なり、職務権限規程などによって定められています。決裁者は、企業内で最終的な意思決定を行う立場にあり、その決定は組織全体の方向性に大きな影響を与えます。例えば、新しい製品ラインの立ち上げを決定する際、CEOや取締役が決裁者となり、その決定によってプロジェクトの進行が左右されます。

決裁にまつわる言葉の使い方

決裁が下りる

  • 意味: 提案や申請が最終的に承認されること。
  • 例文: 「新しいプロジェクトの予算が承認され、決裁が下りた。」

決裁を得る

  • 意味: 提案や申請内容が承認されること。
  • 例文: 「新製品の開発計画について、上層部から決裁を得ることができた。」

決裁を仰ぐ

  • 意味: 決裁者に対して承認を求める行為。
  • 例文: 「重要な契約書については、社長に決裁を仰ぐ必要がある。」

類似用語との違いと関連性

決済とは?

決済とは、商品の購入やサービスの提供に対して金銭を支払う行為を指します。つまり、決済は「支払い」を意味します。日常生活やビジネスにおいて、商品やサービスの対価としてお金を支払うことが決済です。

決済の具体例

クレジットカード決済、銀行振込、現金払い、電子マネーなどが挙げられます。クレジットカード決済では、商品を購入する際にクレジットカードを使用して支払いを行い、後日その金額をカード会社に支払います。銀行振込では、銀行口座間で直接お金を移動させる方法です。現金払いは、商品やサービスを受け取ると同時に現金で支払いを行います。電子マネーは、スマートフォンアプリや専用のカードを使って支払いを行います。

決済と決裁の違い

決済は金銭のやり取りに関する行為であり、決裁とは異なります。決裁は意思決定のプロセスであり、何かを支払うこととは直接関係がありません。決裁は主に組織内の意思決定に関わるもので、最終的な判断を下す行為を指します。一方、決済はその意思決定の結果として行われる支払いの手続きです。

決済と決裁の関連性

決裁の結果として、何かを購入することが承認され、その後に決済が行われることがあります。例えば、新しい機器の購入が決裁され、その後、支払いが決済される流れです。具体例を挙げると、会社で新しいオフィス用品を購入する場合、まずその必要性を上司に提案し、承認を得るプロセス(これが決裁)を経ます。この承認を得た後に、実際の購入が行われ、クレジットカードや銀行振込などで支払いが完了します(これが決済です)。

稟議とは?

稟議とは、決裁を得るための手続きを指します。稟議書を作成し、関係者に回覧して承認を得るプロセスです。稟議は、組織内での意思決定を効率的に行うための手段として用いられます。

稟議の具体例

予算案の稟議、新規プロジェクトの提案の稟議、契約締結の稟議などがあります。予算案の稟議では、部署内で次年度の予算を計画する際に、各部門が予算案を作成し、稟議書として上司に提出します。新規プロジェクトの提案の稟議では、新しいプロジェクトを開始するための提案を稟議書にまとめ、関係者に回覧して承認を求めます。契約締結の稟議では、新しい契約を締結する際に、その内容を稟議書に記載し、関係者の承認を得るプロセスです。

稟議と決裁の違い

稟議は決裁を得るためのプロセスであり、決裁はその結果です。稟議書が承認されることで最終的に決裁が下ります。稟議プロセスは、起案から始まり、関係者の承認を経て、最終的に決裁者の判断を仰ぐまでの一連の流れを指します。

稟議と決裁の関連性

稟議プロセスの最後に決裁が行われます。つまり、稟議は決裁を得るための前段階の手続きです。稟議書を通じて提案や申請の内容が明確に伝えられ、その妥当性が評価されることで、最終的な決裁が下されます。例えば、ある企業が新しいソフトウェアを導入する場合、まずIT部門がその必要性を稟議書にまとめます。稟議書には、ソフトウェアの概要、導入の目的、予想される効果、コストなどが詳細に記載されます。この稟議書が関係者に回覧され、承認を得た後、最終的に決裁者によって承認または却下の判断が下されます。

起案とは?

起案とは、自分だけでは決定できない事案について、関係者に承認を得るために分かりやすく文書にまとめることを指します。起案は、意思決定プロセスの最初のステップであり、提案や申請の内容を明確に伝えるための重要な作業です。起案者は、提案内容の背景、目的、必要性、期待される効果、リスクなどを詳細に記載します。

起案の具体例

例えば、新しい製品ラインの導入を提案する場合、起案書には以下の内容が含まれます:

  • 提案の背景(市場のニーズ、競合他社の動向)
  • 導入の目的(売上の拡大、ブランド強化)
  • 導入の必要性(市場シェアの拡大、競争優位性の確保)
  • 期待される効果(売上増加、コスト削減)
  • リスクとその対策(市場の反応、初期投資コスト)

起案と決裁の違い

起案は意思決定プロセスの最初の段階であり、決裁はその最終段階です。起案は提案内容を関係者に伝えるための文書作成とその提出を指し、決裁はその提案が承認されるかどうかの最終的な判断を指します。起案書が承認されることで、次のステップである稟議や決裁プロセスに進むことができます。

起案と決裁の関連性

起案は決裁プロセスの出発点であり、決裁はそのゴールです。起案書が承認され、稟議プロセスを経て、最終的に決裁が行われます。例えば、新しいマーケティングキャンペーンを提案する場合、起案者はそのキャンペーンの詳細を起案書にまとめ、関係者に提出します。起案書が承認されると、稟議プロセスを経て最終的に決裁者によって承認または却下の判断が下されます。

承認とは?

承認とは、提案や申請された内容に対して、関係者がそれを認める行為を指します。承認を得ることで、提案や申請の内容が次のステップに進むことが可能になります。承認は、稟議プロセスや決裁プロセスの中で重要な役割を果たします。

承認の具体例

例えば、以下のようなケースが挙げられます:

  • 新しいプロジェクトの提案の承認
  • 予算案の承認
  • 契約書の承認

承認と決裁の違い

承認は決裁プロセスの途中段階であり、決裁は最終段階です。承認は提案や申請が次のステップに進むための必要なステップであり、決裁はその最終的な結果を示す行為です。承認が得られることで、提案や申請は決裁者のもとに進むことができます。

承認と決裁の関連性

承認は決裁プロセスの一部であり、承認が得られなければ決裁プロセスは進行しません。例えば、新しいシステムの導入を提案する場合、まず起案書が作成され、それが関係者に回覧されて承認を得ます。全ての関係者から承認が得られた後、最終的に決裁者によって承認または却下の判断が下されます。

仰裁とは?

仰裁とは、事を進める際に決定権を持つ人に正式に方針を決定してもらうために願い出ることを指します。これは、特にビジネスや行政の文書において使用され、口語で使われることは少ない言葉です。「決裁を仰ぐ」と同様の意味を持ちますが、文書で使われることが多いです。

仰裁を使う具体例

仰裁は、主に稟議書や承認依頼文書で使用されます。

「新しい備品の購入について、以下の通り仰裁致します」

ただ、一般用語ではありませんので、無理に使う必要はありません。

仰裁と決裁の違い

仰裁と決裁は似た意味を持ちますが、本質的には異なる概念です。

  • 仰裁: 方針を決定してもらうために願い出る行為そのもの。意思決定を求めるプロセスの一部。
  • 決裁: 仰裁を受けた上司や経営陣が正式にその内容を承認する行為。意思決定の最終段階。

仰裁と決裁の関連性

仰裁は決裁プロセスの出発点であり、決裁はそのゴールです。仰裁のプロセスを通じて提案内容が承認され、最終的に決裁が行われます。例えば、新しいマーケティングキャンペーンを提案する場合、起案者はその詳細を仰裁文書にまとめ、関係者に提出します。この仰裁文書が承認されると、稟議プロセスを経て最終的に決裁者によって承認または却下の判断が下されます。

決裁のプロセス

起案

起案は意思決定プロセスの出発点であり、提案内容を明確にし、関係者に伝えるための文書作成とその提出を指します。起案書には、提案の背景、目的、期待される効果、リスクとその対策などが詳細に記載されます。

稟議

稟議は、起案書が関係者に回覧され、承認を得るためのプロセスです。稟議プロセスでは、提案内容が評価され、その妥当性が確認されます。稟議書が関係者に回覧され、承認が得られることで、次のステップに進むことができます。

承認

承認は、提案や申請内容が次のステップに進むための必要なステップです。関係者から承認が得られることで、提案や申請は決裁者のもとに進むことができます。承認プロセスでは、提案内容が詳細に評価され、その適否が判断されます。

決裁

決裁は、意思決定プロセスの最終段階であり、提案や申請内容に対して最終的な承認を与える行為を指します。決裁者は、提案内容を評価し、企業の方針や目標に照らしてその適否を判断します。決裁が下されることで、提案や申請は正式に承認され、実行に移されます。

実行

決裁が下された提案や申請は、実行に移されます。実行プロセスでは、決裁内容に基づいて具体的な行動が取られます。例えば、新しいプロジェクトが開始され、新規製品が開発されるなどの具体的なステップが実行されます。

結果の報告

実行後の結果は、関係者に報告されます。結果報告では、提案や申請の実行結果が評価され、成功や改善点が共有されます。結果報告は、次回以降の提案や申請に役立つフィードバックとなり、組織の継続的な改善に寄与します。

紙の決裁のデメリット

紙の決裁には、多くのデメリットが存在します。以下に代表的なものを挙げます:

テレワークできない

紙の決裁プロセスでは、稟議書や起案書の印刷、回付、押印といった作業のために出社が必要になります。このため、テレワークなどの柔軟な働き方の定着が難しくなります。

業務効率の低下

紙ベースでの決裁業務には、多くの非効率が潜んでいます。例えば、書類の作成はもちろんのこと、差し戻しなどがあった場合には一から作り直さなければなりません。また、承認者が不在の場合は再度出直す必要があり、決裁が済んだ後もファイリングや破棄といった作業が発生してしまいます。これにより、業務全体の効率が低下し、時間と労力が無駄に使われることになります。

さらに、紙の書類は物理的な移動が必要となるため、関係者が異なる拠点にいる場合には特に時間がかかります。例えば、出張中の承認者に書類を回付するためには、郵送や手渡しが必要となり、その間に業務が停滞してしまいます。これにより、意思決定が遅れ、迅速な対応が求められるビジネス環境においては大きなデメリットとなります。

決裁遅延

紙ベースでの決裁プロセスでは、書類の回付に時間がかかるため、決裁の遅延が発生しやすくなります。承認者が不在の場合や、書類が紛失した場合など、さまざまな要因で決裁が遅れることがあります。これにより、プロジェクトの開始が遅れたり、重要な意思決定が遅延することで、ビジネスチャンスを逃す可能性もあります。

また、紙の書類は物理的なスペースを必要とし、保管や整理に手間がかかります。書類の検索にも時間がかかり、過去の決裁記録を参照する際にも効率が悪くなります。これらの非効率は、業務全体のパフォーマンスを低下させる要因となります。

セキュリティ

紙ベースの決裁プロセスでは、書類の紛失や盗難、改ざんのリスクが高まります。書類が物理的に移動する際に、紛失したり、第三者に見られるリスクがあるため、情報漏洩の危険性があります。また、書類の改ざんが発生する可能性もあり、重要な決裁情報の信頼性が損なわれることがあります。

さらに、紙の書類は保管場所の確保が必要となり、長期間にわたって大量の書類を安全に保管することは難しいです。これにより、書類の管理が煩雑になり、重要な情報が適切に保管されないリスクが生じます。

電子決裁のメリット

電子決裁 紙決裁 違い
電子決裁 紙決裁 違い

電子決裁は、上記の紙ベースの決裁のデメリットを解消するための効果的な手段です。以下に、電子決裁の主なメリットを挙げます。

業務効率の向上

電子決裁では、書類の作成から承認、決裁までのプロセスがデジタル化されるため、業務全体の効率が大幅に向上します。書類の作成や修正が迅速に行え、承認者が不在でもオンラインで承認が可能です。また、書類の検索も簡単に行えるため、過去の決裁記録を迅速に参照できます。

決裁の迅速化

電子決裁では、書類の回付がオンラインで行われるため、物理的な移動が不要になります。これにより、承認者がどこにいても迅速に決裁が行え、意思決定がスピーディーに進みます。テレワークや出張中でも、スマートフォンやタブレットから承認が可能で、業務の停滞を防ぎます。

コスト削減

紙の使用が減ることで、印刷コストや郵送費、保管スペースのコストが削減されます。さらに、書類の管理や検索にかかる人的コストも削減できるため、総合的なコスト削減が実現します。

セキュリティの向上

電子決裁では、書類がデジタルデータとして管理されるため、物理的な紛失や盗難のリスクが減少します。さらに、アクセス権限の管理やログの記録により、情報の改ざんや不正利用のリスクも低減されます。これにより、情報のセキュリティが向上し、信頼性の高い決裁が可能となります。

環境への配慮

電子決裁の導入により、紙の使用量が減少するため、環境負荷の低減にも貢献します。ペーパーレス化は、企業の環境保護活動の一環としても評価され、持続可能な経営に寄与します。

ワークフローシステムを活用した決裁

ワークフローシステムは、電子決裁を効果的に実現するためのツールです。ジュガールワークフローなどのシステムを活用することで、以下のようなメリットが得られます。

決裁プロセスの自動化

ワークフローシステムを導入することで、決裁プロセスが自動化されます。申請から承認、決裁、報告までの一連の流れがシステム上で管理され、手作業によるミスや遅延が防止されます。自動化されたプロセスにより、業務の効率化が図られます。

見える化

ワークフローシステムでは、決裁の進捗状況がリアルタイムで見える化されます。これにより、どの段階で承認が滞っているかを把握でき、迅速な対応が可能となります。関係者全員がプロセスを共有できるため、コミュニケーションが円滑になります。

柔軟な対応

ワークフローシステムは、組織のニーズに合わせてカスタマイズが可能です。承認ルートや決裁フローを柔軟に設定でき、組織の規模や業務内容に応じた最適な運用が実現します。変更が必要な場合でも、システム上で簡単に設定を変更できます。

報告と分析

システム上で決裁の履歴や結果を管理することで、過去のデータを分析し、業務の改善に役立てることができます。報告書の自動生成やデータの可視化により、意思決定の質を向上させるための有用な情報が提供されます。

ジュガールワークフローのおすすめ

ジュガールワークフローは、決裁プロセスの効率化を実現するための最適なソリューションです。その優れた機能と利点を活用することで、組織全体の生産性向上が期待できます。

稟議プロセスを加速する機能

ジュガールワークフローは、既存の稟議書フォーマットを活用でき、決裁ステータス管理やきめ細かな権限設定、多段階の承認分岐と承認スキップ機能を備えています。これにより、複雑な承認フローも柔軟に対応でき、効率的な稟議プロセスが実現します。

承認者にやさしい機能

ジュガールワークフローは、リマインドメールやスマホアプリ、LINE WORKS/Teams連携など、多忙な承認者にとって使いやすい機能を提供しています。これにより、どこからでも稟議フローを確認・承認でき、迅速な意思決定が可能となります。

ガバナンスとセキュリティの向上

ジュガールワークフローは、権限設定と操作ログの記録により、不正やリスクを防ぎ、透明性を高めます。また、高度なセキュリティ機能を備えており、最新の認証技術を採用し、SSOやIPアドレス制限にも対応しています。

ワークフローの自動化と柔軟性

ジュガールワークフローは、申請フォーム作成やAPI/WEBHOOK連携、組織管理などの機能を備えており、どんな業務にも柔軟に対応します。これにより、企業は効率的かつ効果的なワークフローを構築し、業務プロセスを最適化することができます。

まとめ

決裁とその関連プロセスは、組織内で重要な役割を果たしています。適切な決裁プロセスを構築し、電子化やワークフローシステムを導入することで、効率性、透明性、セキュリティを大幅に向上させることができます。ジュガールワークフローは、これらの課題を解決するための強力なツールであり、組織全体の生産性向上を実現するための最適なソリューションです。ぜひ、ジュガールワークフローの導入を検討し、業務プロセスの効率化と最適化を図ってください。

こちらもおススメ