「稟議」の読み方について分かりやすく解説!

「稟議」の読み方について分かりやすく解説!
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目次

1. 稟議の読み方と意味

「稟議(りんぎ)」は、会社や官庁などの組織で、新たに導入したい事項や提案を関係各所に回覧し、上位関係者の承認を得るためのプロセスを指します。「稟」は「申し出る」「受ける」「授かる」という意味を持ち、「議」は「相談する」「議論する」という意味があります。このため、「稟議」は新規事項に関する関係者への申し出と相談を意味します。もともとは「ひんぎ」とも読まれていましたが、慣用読みとして「りんぎ」が定着しました。

2. 稟の漢字の意味と成り立ち

稟(りん、ひん)

  • 音読み:りん、ひん

「稟」という漢字には複数の意味があります。主に「申し出る」「受ける」「授かる」という意味を持ちます。

  1. こめぐら:穀物を保管する倉庫を意味します。
  2. ふち(扶持):給料として与える米を指します。
  3. うける:命令を受ける、何かを授かることを意味します。
  4. もうす:申し上げるという意味で使われます。

漢字の成り立ち

「稟」は、会意文字です。部首の「禾(のぎへん)」は穀物を意味し、旁の「㐭(リム)」は「こめぐら」を表しています。これにより「稟」は「穀倉」や「申し出る」「受ける」という意味を持つようになりました。『説文解字』によれば、「賜なり」として扶持米を意味し、祭祀料として賜わったものを指します。このため、「稟受」「稟命」「稟奏」などの熟語に使用されます。金文の〔大盂鼎〕には「今、我は隹(こ)れ刑(けいりん)に王の正に(つ)く」とあり、賜穀を原義とします。

熟語の例

  • 稟議(りんぎ):新規事項について上位者に申し出て相談し、承認を得ること。
  • 稟申(りんしん):申し出ること、報告すること。
  • 稟給(りんきゅう):扶持米、給料として与える米。

3. 議の漢字の意味と成り立ち

議(ぎ)

  • 音読み:ぎ
  • 訓読み:はかる

「議」という漢字は以下のような意味を持ちます。

  1. 相談する:何かについて意見を交わすこと。
  2. 議論する:意見を出し合って話し合うこと。
  3. 意見をまとめる:複数の意見を調整して結論を出すこと。

漢字の成り立ち

「議」は形声文字です。声符の「義(ぎ)」は「正しい」という意味を持ち、部首の「言(ごんべん)」は「言葉」を表しています。この組み合わせにより、「議」は「言葉で正しいことを相談する」という意味になりました。『説文解字』によれば、「語るなり」、また「語は論なり」「論は議(はか)るなり」とあり、「議」は「相談する」という意義を持ちます。

熟語の例

  • 議論(ぎろん):意見を出し合って話し合うこと。
  • 協議(きょうぎ):特定の問題について関係者が意見を出し合って話し合うこと。

4. 稟議書の読み方と意味

「稟議書(りんぎしょ)」は、稟議を進めるために作成される文書です。企業や官庁で、提案事項を関係各所に回覧し、上位関係者の承認を得るために使われます。「稟議書」は、新規事項に関する正式な申し出と相談を文書化したものです。

まとめ

「稟議」の正式な読み方は「りんぎ」であり、もともとは「ひんぎ」とも読まれていましたが、慣用読みとして「りんぎ」が定着しました。このプロセスは組織内の新規事項や提案を効率的に進めるために重要です。「稟」という漢字は「申し出る」「命令を受ける」「穀倉」などの意味を持ち、「議」という漢字は「相談する」「議論する」という意味を持ちます。このため、稟議は関係者への申し出と相談を表しています。

参考資料

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