「稟議が多すぎて、仕事が進まない…」そんな悩みを抱えていませんか?多くの企業では、慎重な意思決定を重視するあまり、細かい事項まで稟議を通す文化が根付いています。しかし、過剰な稟議は業務のスピードを落とし、組織の競争力を低下させる要因にもなります。本記事では、稟議を減らしながらも適切な管理を維持し、迅速な意思決定ができる組織をつくる方法を詳しく解説します。稟議のストレスを減らし、企業の成長を加速させるヒントを見つけてみませんか?
なぜ稟議を減らすべきなのか?
企業の意思決定プロセスにおいて「稟議」は重要な役割を果たします。しかし、多くの企業で見られるのが、過剰な稟議のために意思決定のスピードが遅くなり、組織全体の生産性が低下するケースです。ここでは、なぜ稟議を減らすことが組織の成長につながるのかを詳しく解説します。
稟議の多さが組織に与える影響
「この案件も稟議に回してください」「この決定には上司の承認が必要です」といった言葉が日常的に飛び交っていませんか?稟議は、適切に機能すれば組織の統制を保ち、リスク管理の観点からも有効な仕組みです。しかし、過剰な稟議は組織全体の動きを鈍らせ、社員の生産性を大きく低下させる原因にもなります。
たとえば、わずか数万円の備品購入でさえ複数の上司の承認が必要な企業では、決済が遅れ、業務がスムーズに進まないことがあります。社員は本来の業務よりも稟議書の作成や承認を取ることに時間を割かれ、結果として重要な業務に集中できなくなります。
また、意思決定が遅れることは市場での競争力にも影響を与えます。変化の激しい現代では、スピーディな意思決定が求められる場面が増えています。しかし、細かい案件まで稟議にかけていると、競合企業に先を越されてしまい、大きなビジネスチャンスを逃すことにもなりかねません。
重要な業務に集中するために
過剰な稟議が業務の妨げになる最大の理由は、「重要なことに集中できない」ことです。企業の成長には、戦略的な意思決定や新しいアイデアの創出が不可欠です。しかし、日々の業務の中で稟議作成や承認手続きに多くの時間を取られてしまうと、社員は本来の業務に専念することが難しくなります。
たとえば、営業チームが新規顧客との契約をスムーズに進めたい場合でも、細かい契約変更のたびに稟議を通す必要があると、顧客対応が遅れ、結果的に商談を逃してしまう可能性があります。また、マーケティング部門が新しい広告キャンペーンを打ち出そうとしても、承認プロセスが煩雑だとタイミングを逃し、競争優位性を失うこともあります。
こうした事態を防ぐためには、稟議を適切に整理し、本当に必要な場面でのみ活用することが重要です。不要な稟議を減らすことで、社員が創造的な仕事に時間を割くことができ、組織全体のパフォーマンス向上につながります。
意思決定の迅速化と適応力の向上
意思決定のスピードは、企業の競争力に直結します。特に近年では、デジタル技術の発展により、ビジネス環境の変化がこれまで以上に早くなっています。そのため、「決定をいかに速く下せるか」が企業の成功を左右する要素になっています。
例えば、競合が新しいプロモーションを仕掛けた場合、すぐに対応策を講じなければ市場での優位性を失うかもしれません。しかし、社内での意思決定に何日もかかってしまうと、対応が遅れ、結果として市場の流れに乗り遅れることになります。迅速な意思決定ができる企業は、市場の変化に素早く対応し、常に最適な戦略を打つことができます。
また、社員のモチベーション向上という点でも、スピーディな意思決定は大きな影響を与えます。意思決定が遅くなると、現場の社員は「どうせ提案しても時間がかかる」「新しいアイデアを出しても通らない」と考え、積極的な行動を起こさなくなります。一方、稟議の手続きを減らし、現場レベルでの判断を尊重する文化を作ることで、社員は主体的に行動し、組織全体の活力が高まります。
稟議を減らすための具体的な方法
過剰な稟議は、企業の意思決定を遅らせ、業務の効率を低下させる原因になることを解説しました。では、どのようにすれば稟議の数を減らし、組織のスピード感を向上させることができるのでしょうか?
権限移譲による意思決定のスピードアップ
◎ 権限を現場に移譲する重要性
稟議が多くなる原因の一つは、「全ての決定を上層部が握っている」ことです。どんなに小さなことでも上司の承認が必要だと、業務のスピードは遅くなります。そこで有効なのが、「権限移譲」です。
権限移譲とは、決定権を現場レベルに下ろすことで、スムーズな業務運営を可能にする仕組みです。例えば、日常的な備品の購入や、一定額以下の経費精算を部門長やチームリーダーの判断で進められるようにすれば、経営陣が細かい承認作業に追われることがなくなります。
◎ 権限移譲の成功には「ルール化」が不可欠
ただし、無計画に権限を移譲すると、組織の統制が取れなくなるリスクがあります。そのため、以下のようなルールを明確に決めておくことが大切です。
- どのレベルの社員が、どの範囲の決定を下せるのか
例:「10万円以下の経費は部門長が決定できる」「新規採用の可否は人事部が判断できる」など。 - 決定をどのように記録し、透明性を確保するか
例:「決定事項は簡単なログとして共有フォルダに保存する」「SlackやTeamsのチャンネルで報告する」など。
このように、適切なルールを設けることで、権限移譲をしながらもガバナンスを維持することができます。
職務分掌規程の整備
◎ 職務分掌とは?
「誰がどの仕事を担当し、どこまでの権限を持つのか」を明確に定めたものを「職務分掌規程」と呼びます。このルールが不明確だと、「これは誰が決めるべき?」という不明瞭な状況が生まれ、結果として何でもかんでも稟議を通すことになりがちです。
例えば、営業チームが「新しい割引プランを導入したい」と考えたとき、職務分掌が整備されていなければ、「どこまで現場の裁量で決められるのか?」が曖昧になり、稟議が乱発されることになります。
◎ 職務分掌を整備するメリット
職務分掌規程を適切に整備することで、以下のようなメリットが生まれます。
- 稟議の必要性が減る
ルールが明確になれば、「このレベルの決定なら稟議不要」と判断しやすくなり、無駄な稟議を減らせます。 - 意思決定が速くなる
誰がどの範囲を担当するか明確になれば、都度の確認作業が不要になり、スピーディに業務を進められます。 - 責任の所在が明確になる
「誰がこの決定をしたのか」がはっきりするため、問題発生時の対応がスムーズになります。
職務分掌の整備は、組織の透明性を高めるうえでも重要な施策です。職務分掌規程については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
判断基準のルール化
◎ 判断基準が不明確だと稟議が増える理由
多くの企業では、「どの案件を稟議にかけるべきか」という明確な基準がなく、結果として不必要な稟議が増えてしまいます。「とりあえず上に確認しよう」という文化が根付いてしまうと、無駄な確認作業が増え、意思決定が遅れる原因になります。
例えば、以下のようなケースを考えてみましょう。
- ある社員が出張のために新幹線のチケットを購入しようとしたが、「事前に承認を取るべきかわからず」稟議を上げた。
- マーケティング部門がSNS広告を出したいが、「予算がいくら以下なら稟議不要なのか」が曖昧で、結局すべての案件で稟議を通すことに。
このように、判断基準が明確でないと、不必要な手続きを増やしてしまうのです。
◎ ルール化のポイント
判断基準を明確にするためには、次のようなルールを設定するのが効果的です。
- 金額ベースで判断基準を決める
例:「10万円以下の経費は部門長の承認でOK」「50万円以上は役員承認が必要」など。 - 日常業務の判断基準を明確にする
例:「SNS広告の出稿は月30万円以内なら稟議不要」「備品購入は総務部が一任できる」など。 - 例外規定を設ける
例:「緊急対応が必要な場合は、事後報告でOK」といった柔軟なルールを設ける。
このようにルールを明確化することで、現場の判断力が高まり、無駄な稟議の発生を抑えることができます。
社内業務の定型化と効率化
稟議を減らすためには、「権限移譲」「職務分掌規程の整備」「判断基準のルール化」が重要です。しかし、これらを実行するだけでは不十分です。もし業務プロセス自体が非効率なままだと、稟議が減っても意思決定者の負担が増え、組織の動きが鈍化する可能性があります。
そこで必要なのが、「社内業務の定型化」によって誰でもスムーズに判断・承認ができる仕組みです。意思決定のスピードと業務の効率を向上させる方法を詳しく解説します。
「稟議」から「申請」へ:プロセスの見直し
◎ 「稟議」ではなく「申請」に変えることで意識改革を促す
「稟議」という言葉は、「慎重な審査が必要な手続き」という印象を与えがちです。そこで、稟議の一部を「申請」という形に変更し、より簡単な手続きを導入することで、意思決定をスムーズに進めることができます。
例えば、以下のような変更が考えられます。
- 従来の「備品購入稟議」 → 「備品購入申請」
- 稟議の場合:経理部・部門長・役員の3段階承認が必要
- 申請の場合:担当部署の責任者が承認すればOK
- 「社内イベントの開催稟議」 → 「イベント開催申請」
- 稟議の場合:経営会議の承認が必要
- 申請の場合:一定のルール内であれば総務部が承認
このように、すべての意思決定を「稟議」にせず、「ルールに従えば自動的に進められる申請」にすることで、業務のスピードを向上させることができます。
業務の定型化で判断者の負担を軽減
◎ 定型化とは何か?
業務の定型化とは、「毎回ゼロから考えなくても済む仕組み」を作ることです。定型化することで、意思決定者が一から判断する必要がなくなり、迅速な対応が可能になります。
たとえば、「稟議書のフォーマットがバラバラで、どの情報を記入すべきかわからない」といった状況では、上司が何度も確認することになり、業務が停滞します。これを防ぐためには、以下のような工夫が効果的です。
◎ 業務定型化のポイント
- テンプレート化を進める
- 稟議・申請に必要な情報を統一したフォーマットでまとめる。
- 例:「予算申請書」「契約申請書」「出張申請書」など、業務ごとのフォーマットを作成。
- 判断フローを標準化する
- 「この条件を満たせば自動承認」といった基準を設け、判断の手間を減らす。
- 例:「10万円以下の経費は部門長の承認で即決」「100万円以上は役員決裁」など。
- システムを活用して手続きを簡略化
- 申請プロセスをExcelや紙ではなく、オンラインシステムで完結させる。
- 例:「ワークフローシステムを導入し、承認が必要な場合のみ上司に通知が届く」仕組みを作る。
こうした取り組みを進めることで、稟議にかかる負担を大幅に軽減し、意思決定のスピードを加速させることができます。
内部統制と意思決定の仕組み
◎ 「権限移譲」と「内部統制」はセットで考える
前章で述べたように、権限を移譲すると意思決定がスムーズになりますが、一方で「誤った判断」や「不正」のリスクもあります。そこで重要になるのが、適切な内部統制の仕組みを整えることです。
例えば、以下のようなルールを設定することで、権限移譲をしながらも適正な管理を維持できます。
- ダブルチェックを導入する
- 重要な決定事項については、最低2人以上が関与する仕組みを作る。
- 例:「部門長と経理担当がチェックすることで、不適切な支出を防ぐ。」
- 承認プロセスの透明化
- すべての申請・承認履歴をシステムで記録し、誰が何を決定したのかが明確に分かるようにする。
- 例:「クラウドシステムを活用し、承認履歴をリアルタイムで確認できるようにする。」
- ガイドラインを定期的に見直す
- ルールが形骸化しないよう、定期的に見直しを行い、最適なプロセスを維持する。
こうした内部統制を整えることで、企業全体の意思決定の透明性が高まり、リスクを最小限に抑えながら業務を効率化することができます。内部統制については以下の記事をご覧ください。
フィードバックの導入と継続的な改善
ここまで、社内業務の定型化と効率化については解説してきました。しかし、どれほど素晴らしい仕組みを導入しても、それが実際の現場でうまく機能しなければ意味がありません。企業の環境や市場の状況は常に変化しているため、定めたルールやプロセスも適宜見直していく必要があります。
そこで重要になるのが「フィードバックの導入と継続的な改善」です。
稟議削減後の効果測定
◎ 変化を数値で把握する重要性
稟議を削減した後、その影響がポジティブなのかネガティブなのかを判断するためには、効果測定が不可欠です。「稟議を減らした結果、業務のスピードが上がったのか?」「意思決定の質が低下していないか?」といった点を客観的に分析しなければなりません。
具体的な指標として、以下のような項目をモニタリングすると良いでしょう。
- 稟議件数の推移
- 稟議の削減を行う前後で、稟議件数がどの程度減ったかを比較する。
- 例:「稟議件数が月100件 → 60件に減少」など。
- 意思決定までの平均時間
- 承認までにかかる平均日数を測定し、どれだけスピードアップしたかを評価する。
- 例:「決定までの時間が平均5日 → 2日に短縮」など。
- 業務効率の向上度
- 社員の業務時間のうち、意思決定に関わる時間がどれだけ減ったかを確認する。
- 例:「稟議関連業務に割く時間が週10時間 → 3時間に短縮」など。
- 経営層・現場の満足度
- 稟議削減の影響をアンケートやヒアリングを通じて把握する。
- 「意思決定の質が向上したと感じるか?」などの質問を設ける。
こうしたデータを収集・分析することで、稟議削減の取り組みが本当に効果を発揮しているのかを判断し、必要に応じて改善策を講じることができます。
従業員からのフィードバックを活用
◎ フィードバックの重要性
制度の改善を行ううえで最も貴重なのは「実際にその業務を行っている人の声」です。現場の社員が「稟議の削減によってどんな影響を受けたのか」を正しく理解し、改善策に反映させることが大切です。
たとえば、以下のようなフィードバックを集めることで、より良い制度設計が可能になります。
- 「稟議が減って業務がスムーズになった」
- 「逆に、ルールが曖昧で困る場面が増えた」
- 「意思決定が早くなったが、責任の所在が不明確で不安」
- 「新しいプロセスは便利だが、まだ慣れずに混乱している」
このような声を集めるためには、定期的なアンケートやヒアリングを実施するのが効果的です。
◎ 効果的なフィードバックの集め方
- 定期的なアンケート調査
- 3か月や6か月ごとに稟議削減の影響についてアンケートを実施。
- 「プロセスの分かりやすさ」「業務スピードの向上度」などを評価してもらう。
- 小規模なディスカッションの場を設ける
- 部署ごとに少人数のミーティングを開き、直接意見を聞く。
- 「改善すべき点」や「良かった点」を具体的にヒアリングする。
- オープンなフィードバック文化の醸成
- 「ルールの改善点があれば随時報告してOK」といった文化を作る。
- 例:「Slackに改善専用チャンネルを作り、随時フィードバックを受け付ける」など。
フィードバックを定期的に収集することで、制度の問題点をいち早くキャッチし、適切な対応が可能になります。
柔軟なルール変更で最適化を図る
◎ 「ルールは固定ではなく、進化させるもの」
稟議の削減や意思決定プロセスの改善は、一度決めたら終わりではありません。業務環境の変化に応じて、適宜見直しを行い、最適な形に進化させていくことが必要です。
たとえば、以下のようなケースを考えてみましょう。
- 新しいプロセスを導入したが、特定のケースではスムーズに機能しない
→ 特例を追加して柔軟な対応ができるようにする - 権限移譲を進めたが、一部の社員が「判断に自信がない」と感じている
→ 研修やガイドラインを充実させ、適切な判断をサポートする - ルールを簡略化しすぎて、逆に不正やミスが増えた
→ 監査体制を見直し、チェック機能を強化する
このように、実際の運用状況を見ながら、適宜ルールを調整していくことで、より洗練された意思決定プロセスを作り上げることができます。
まとめ:稟議削減がもたらす組織の進化
本記事では、稟議を減らすべき理由から、具体的な削減方法、業務の定型化、そしてフィードバックを活用した継続的な改善について詳しく説明してきました。
稟議削減は組織文化の変革
◎ 稟議削減は単なる業務改善ではない
稟議を減らすことは、単に「手続きの簡略化」や「書類の削減」にとどまるものではありません。それは、組織の文化そのものを変革する取り組みでもあります。多くの企業では、「とりあえず稟議を通しておけば安心」という慣習が根付いています。しかし、こうした習慣があると、社員は責任を持って意思決定をする機会を失い、組織全体の活力も低下してしまいます。
稟議削減の本質的な目的は、「社員が自ら考え、決断できる環境をつくること」です。組織の中で「何でも上に確認する文化」から脱却し、「自分たちで考えて判断する文化」にシフトすることで、企業全体がより柔軟で迅速に動けるようになります。
◎ 「自律と責任」を重んじる職場づくり
稟議が減ることで、社員一人ひとりが「自分の判断に責任を持つ」という意識を強めることができます。これにより、次のような変化が期待できます。
- 主体性の向上
- 「上の承認を待たずに動ける」環境が整うことで、社員が積極的に行動できるようになる。
- チームの結束力の強化
- 上司に頼るのではなく、チーム内で相談しながら決定を進める場面が増えることで、コミュニケーションが活発になる。
- 意思決定能力の向上
- 小さな決定を積み重ねることで、社員が判断力を磨き、より優れた意思決定ができるようになる。
こうした文化の変革は、企業の競争力向上にもつながります。
迅速で柔軟な組織づくりのために
◎ スピード感を持った意思決定が企業の成長を加速させる
市場環境の変化が激しい現代では、素早い意思決定が競争優位性を生む重要な要素となります。稟議を減らし、権限を現場に移譲することで、次のようなメリットが生まれます。
- 事業の推進スピードが上がる
- たとえば、新しいマーケティング施策を実施したいとき、いちいち上層部の承認を待たずに進められることで、機会損失を防ぐ。
- 競争力が高まる
- 競合が新しい戦略を打ち出したとき、すぐに対抗策を実施できるようになる。
- 顧客対応の向上
- 現場で迅速に判断できるようになることで、顧客からの問い合わせや要望に即対応できる。
こうした変化は、企業全体の機動力を大幅に向上させる要因となります。
◎ ルールを整備しながら柔軟性を維持することが鍵
ただし、スピードを重視しすぎるあまり、意思決定の質が低下してしまっては本末転倒です。そのため、前章でも述べたように「ルールを整備しつつも、柔軟性を持たせる」ことが大切です。
- 一定の基準を設けつつ、裁量の余地を持たせる
- 例:「10万円以下の経費は稟議不要」「例外的な案件は事後報告を認める」など。
- 判断の責任を分散させる
- 例:「一人の判断ではなく、チーム内での合意形成を推奨する」ことで、不適切な意思決定を防ぐ。
- 必要な情報が適切に共有される仕組みを作る
- 例:「意思決定プロセスをデータベース化し、過去の決定内容をいつでも確認できるようにする」。
このように、適切な管理と柔軟性をバランスよく組み合わせることで、組織はスピーディかつ高品質な意思決定ができるようになります。
企業成長につながる稟議改革
◎ 「より価値のある仕事」に集中できる環境をつくる
稟議を減らすことで、社員は本来の業務により多くの時間を使えるようになります。例えば、営業チームは顧客対応により多くの時間を割くことができ、マーケティングチームは新しい施策を迅速に展開できるようになります。
「手続きに追われる時間」を「価値を生む時間」に変えることが、企業成長の鍵となります。
◎ 長期的な視点での組織改革が必要
稟議を減らすことは短期的な業務効率の向上だけでなく、長期的な企業成長にもつながります。そのためには、次のような視点を持つことが重要です。
- 継続的な改善を意識する
- 稟議プロセスの見直しは一度だけで終わらず、定期的にアップデートする。
- 企業文化の変革に時間をかける
- 「上司に確認しないと不安」という文化を、「自分たちで決めて進める文化」に変えるためには、時間をかけて意識改革を行う。
- 従業員のスキルアップを支援する
- 権限移譲が進むと、社員一人ひとりの意思決定スキルが求められる。判断力を養う研修や、過去のケースを学べる仕組みを整えることが必要。
ジュガールワークフローは、稟議プロセスをしっかりとサポート!
世の中にあるワークフローシステムやグループウェアのすべてが稟議プロセスに最適な機能を保有しているわけではありません。下記のような機能を持ち、稟議プロセスを最適化するジュガールワークフローをぜひご検討ください。
既存の稟議書フォーマットを活用できる
A4(またはA3)一枚で簡潔に提案内容を把握できるため、稟議書の書式は非常に重要な要素です。ジュガールワークフローでは、これまで使っていたフォーマットをそのまま活用し、提案内容を確認し、そのまま承認・却下といったアクションを実行することができます。この機能がない場合、WEBビューで項目の羅列情報で確認することとなり、提案内容の理解に負担がかかります。
決裁ステータス
ジュガールワークフローでは、決裁時に決裁番号を発番したり、決裁後は書類内容の変更を不可とする「決裁ステータス」を機能として持っています。この機能がないワークフローシステムでは、書類内容の修正(または改ざん)がいつでも可能となり、正しい稟議プロセスであることを客観的に証明することが困難になります。(毎回操作ログの確認・照合が必要になるなど、余計な確認の手間が発生します)
きめ細かな権限設定
ジュガールワークフローでは、きめ細かな権限設定により、書類の作成者、承認者、閲覧者などの設定が容易です。
大企業での運用もスムーズな承認フローの設定
ジュガールワークフローでは、役職・所属による承認フロー設定と個人ごとのユーザー登録を分けて管理しており、最小限の登録作業で既存の承認フローを実現することができます。多段階の承認分岐、役職者不在のときの承認スキップ機能など、大企業でも運用がスムーズな承認フローの機能を有しています。
ジュガールワークフローを導入することで、稟議と決裁のプロセスを大幅に効率化し、組織全体の生産性向上を実現できます。ぜひこの機会に、ジュガールワークフローの無料トライアルをお試しください。詳細な資料請求やオンライン相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。